サズ様式

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トルコタイルと言うと、トプカプ宮殿にあるこのタイル画を思い浮かべる方、
多いのではないでしょうか?私もこのタイルが大好きです。

先の尖った長い葉が、大きくうねる波の様に螺旋状に伸びていき、
その大きな葉の間、間に、鳥が顔をだし、
葉の根元でのんびりと麒麟が葉を銜えている。
そんな森の中にいるかのような場面を描く様式があります。
Saz Yolu (サズヨル) ”、サズ様式です。

”Saz yolu" という名前の由来にはいくつか説がありますが、
古いトルコ語で ”Saz” が森という意味であったことからこの名前が
付けられたというのが最もよく記されている説です。

”Saz Yolu”とトルコ語で名づけられ、オスマン朝では16世紀中頃、
Şah Kulu (シャークル)によって始められたこの様式は、オスマン朝美術を
代表するものの一つなのですが、実はこの様式のオリジンは15世紀イラン。
Herat やTebrizではタイルに描かれることはなく紙上に描かれていました。

オスマン朝で宮廷工房長であった Şah Kulu はもともとは、戦争捕虜として
Tebriz から連れて来られた人です。彼によりTebrizの様式が持ち込まれたの
です。
      
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ちなみに、前回の記事に載せた鳥のタイル画の写真は、このサズ様式で
描いたものです。
サズ様式では鳥は葉や花よりも小さく描かれて、チョコンと顔を出すというのが、
通常なのですが、私は、力強く茎をくわえた大きな鳥を描いてしまいまして、
大学時代の先生に
『サズ様式の日本的解釈ね?まぁ、許容範囲内ね』
と苦笑されてしまいました。
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by ateliercinicini | 2010-09-08 00:06 | 様式・文様・技法の話 | Comments(4)
Commented at 2010-09-08 09:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by makapaka at 2010-09-08 09:46 x
トルコは西と東の接点なんてよく言われますけど、そういう文化のちゃんぽんがトルコタイルにも見てとれるのが面白いですよね。
トルコタイルの魅力って、そこなのかも。
Commented by ateliercinicini at 2010-09-09 05:03
Makapaka さん
本当に、文化のちゃんぽん。面白いですよね。
タイルに関しては、大きな流れとして常に東から西へ、東から西へと影響していったように思います。
お名前のmakapakaさんって、石を磨いている可愛いキャラクターからでしょうか?
Commented by makapaka at 2010-09-09 16:42 x
その通りです!
Mordredでも良かったんですけど、こっちの方がかわいいと思いまして。
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