釉薬。タイルや陶器の表面にあるガラス状の薄い層を作り出します。
何種類もある釉薬の中で鉛釉は、赤を鮮やかに発色させる為、トルコタイルには 欠かせません。 また、低い焼成温度で溶けてガラス質の皮膜をつくり経済的なので好んで使われ ている釉薬です。 ですが、鉛は人体に害をもたらします。 食器として使われる場合、EUの鉛溶出基準に則った生産がトルコでもなされる ようになってきました。 大手の食器メーカーの製品は遵守しているのでまず問題ないそうです。 一方、お土産物屋さんなどで並ぶ、色鮮やかで可愛らしい陶器のコップや小鉢に 使われている釉薬について。 しっかりと品質管理された工房、有名な工房では、鉛釉を使うのを止めており、 食器として使っても大丈夫ですが、鉛が有害だという認識の薄いトルコの生産者や お土産物屋さんがまだまだ多いのも現実です。 それを旅行者として来られた方が見分けるのは難しいですね。 気に入ったコップや小鉢を、どうしても食器として使われたい場合は、購入される 際に、お店の人に「釉薬は何を使っているの?」と聞いてみて下さい。 ちゃんと商品知識のあるお店でしたら、丁寧に教えてくれると思います。 後は、、、信じるのみですね。 旅の記念として、装飾品として使われるのが安心かもしれません。 クリック、ありがとうございます! にほんブログ村
by ateliercinicini
| 2011-02-15 00:27
| 日々の絵付けと作品と
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Comments(4)
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teppeiyama at 2011-02-16 07:29
チニで食器作るにはにはそういう課題があるんですねえ、なかなか難しい。
鉛釉は無鉛釉(例えて言えば長石釉)に比べて見た目ちょっとやわらかい、 というか、なんとなく水飴っぽい感じがしたら鉛入ってるんじゃないかなあ。。。と勝手に思っています。 ま、もちろん見た目だけでは判断できないですが・・・。 日本の陶磁器も上絵付けの和絵の具は有鉛なんですよね。 今では無鉛の絵の具が開発されて、その使用が推奨されていますが 飾り絵などではやっぱり発色がいいということで有鉛の絵の具を使用している とこも結構あるみたいです。 日本人ならやっぱり食卓に使えるもの作りたいですもんね。 無鉛のチニ作品目指して頑張ってください!
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ateliercinicini at 2011-02-19 07:29
◆teppeiyamaさん
試しにチニに無鉛釉をかけてみましたら、くすんだ感じで、全くもって魅力ナシな 物になってしまいました。 日本のように、飾り絵、タイルはこれまで通りの有鉛の絵の具・釉薬のを使い、 食器は粘土を変えて無鉛の絵の具・釉薬を使うようにと完全に分けて、制作して いくのが現実的ですよね。 ですが素材にこだわりだすと、本職の絵のデザインに時間が割けなくなって しまって、本末転倒になりそうです。
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miriyun at 2011-02-22 07:51
中央アジアやスペイン製でも、なんでこんなに発色がいいのだろうと思うことが多かったです。釉薬について全く知識がないので、食器として売られているものは安全と思い込んで使っていました。
鉛釉についての攻防、心から喝采‼ 応援します。
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ateliercinicini at 2011-02-24 04:12
◆miriyunさん
応援ありがとうございます! 根負けしそうになりながら、攻防続行中です。 中央アジア、スペインでも地域によっては鉛釉を使っていると聞きます。 何百年も続いてきた伝統工芸の手法・材料を急に変えてしまうのは難しい事ですが、 せめて鉛釉か無鉛釉の表記が義務付けられるようになるといいですね。
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